News
今週のリコール届出まとめ
2026年10月19日〜26日
公開 2026年10月26日 / 国土交通省の発表日 2026年10月19日〜10月23日
この1週間に国土交通省が発表したリコール等の届出は8件です(うち1件は改善対策)。乗用車・トラック・三輪車・建設機械の順に、お客様の車が対象かどうかを判断するための情報をまとめました。
要点
ホンダの3件(ステップワゴン・VEZEL・フリード・シビックほか/ODYSSEY/ACCORD)は不具合の内容が共通しています。ボディコントロールモジュールに誤った仕様のコンデンサが組み付けられたため、パワースイッチを切った後も過大な待機電流が流れ続け、バッテリが上がるおそれがあります。メルセデス・ベンツ「C200」は、アイドル時にエンジン警告灯が点灯したり、最悪の場合エンストしたりするおそれがあります。
ホンダ ステップワゴン・VEZEL・フリード・シビック ほか(ボディコントロールモジュール)
- 届出日
- 2026年10月22日(令和8年10月22日)
- 届出番号
- 5891
- 車名・型式
- ホンダ「ステップワゴン」(6AA-RP8、5BA-RP6、5BA-RP7)、「VEZEL」(5BA-RV4、6AA-RV5、6AA-RV6)、「フリード」(5BA-GT1、5BA-GT2、5BA-GT3、5BA-GT4、6AA-GT5、6AA-GT6、6AA-GT7、6AA-GT8)、「シビック」(5BA-FL1)ほか
- 不具合の内容
- ボディコントロールモジュールで部品選定が不適切だったため、誤った仕様のコンデンサが組み付けられた。そのため、パワースイッチを切った後も過大な待機電流が流れ続けてバッテリが上がり、エンジンが始動できなくなる、またはパワーシステムが起動できなくなるおそれがある。
改善措置として、全車両のボディコントロールモジュールを良品に交換し、あわせてバッテリを点検して、異常があれば新品に交換します。不具合は170件報告されていて、事故はありません。届出によると、交換修理用部品として出荷され、ほかの車両に組み付けられたモジュールについても、その車両を追跡して特定し、使用者に知らせたうえで改修等を行うとされています。対象の型式・車台番号の全体は、国交省の発表(リコール届出一覧表)で確認してください。
ホンダ ODYSSEY(ボディコントロールモジュール)
- 届出日
- 2026年10月22日(令和8年10月22日)
- 届出番号
- 外-4248
- 車名・型式
- ホンダ「ODYSSEY」(6AA-RC5)
- 対象台数
- 628台(製作期間 令和7年2月3日〜令和7年6月16日)
- 不具合の内容
- 上のステップワゴンほかと同じ内容です。ボディコントロールモジュールに誤った仕様のコンデンサが組み付けられたため、パワースイッチを切った後も過大な待機電流が流れ続けてバッテリが上がり、エンジンが始動できなくなる、またはパワーシステムが起動できなくなるおそれがある。
届け出たのは広汽本田汽車有限公司と本田技研工業株式会社で、製作国は中華人民共和国です。改善措置はモジュールの良品への交換とバッテリの点検(異常があれば新品に交換)です。不具合は4件報告されていて、事故はありません。(国交省の発表)
ホンダ ACCORD(ボディコントロールモジュール)
- 届出日
- 2026年10月22日(令和8年10月22日)
- 届出番号
- 外-4249
- 車名・型式
- ホンダ「ACCORD」(6AA-CY2)
- 対象台数
- 435台(製作期間 令和7年3月18日〜令和7年11月19日)
- 不具合の内容
- 上の2件と同じ内容です。ボディコントロールモジュールに誤った仕様のコンデンサが組み付けられたため、パワースイッチを切った後も過大な待機電流が流れ続けてバッテリが上がり、エンジンが始動できなくなる、またはパワーシステムが起動できなくなるおそれがある。
届け出たのはHONDA AUTOMOBILE (THAILAND) CO., LTD.と本田技研工業株式会社で、製作国はタイ王国です。改善措置は上の2件と同じです。不具合は7件報告されていて、事故はありません。改善が済んだ車両は、本田技研工業のホームページのリコール等対象検索に「実施済」と表示されます。(国交省の発表)
メルセデス・ベンツ C200 ほか(エンジンコントロールユニット)
- 届出日
- 2026年10月22日(令和8年10月22日)
- 届出番号
- 外-4250
- 車名・型式
- メルセデス・ベンツ「C200」(DAA-205077C、DAA-205077、5AA-205077C、5AA-205077、DAA-205078C、DAA-205078)ほか
- 不具合の内容
- エンジンコントロールユニットの制御プログラムが不適切なため、アイドル時に負荷による回転変動が起きると、システムが失火と誤って検知する。その結果、シリンダの燃焼を休止させてエンジン警告灯(MIL)を点灯させ、排出ガスが基準値を超えるおそれがある。最悪の場合、アイドル中にエンストするおそれがある。
改善措置として、全車両のエンジンコントロールユニットを対策済みの制御プログラムに書き換えます。不具合は43件報告されていて、事故はありません。発見のきっかけは、ドイツ本社からの情報と市場からの報告です。右ハンドル車と左ハンドル車の両方が対象です。対象の型式・台数の全体は、国交省の発表(リコール届出一覧表)で確認してください。
UDトラックス クオン ほか(キャブ入出力モジュール)
- 届出日
- 2026年10月22日(令和8年10月22日)
- 届出番号
- 5877
- 車名・型式
- UDトラックス「クオン」(2PG-CD4EA、2PG-CD4FA、2PG-CD5FA、2PG-CG4FA、2PG-CG5FA ほか多数の型式)
- 不具合の内容
- 運転席のフレキシブルスイッチパネルとキャブ入出力モジュールの互換性の検証が不十分だったため、キーオンしたときに、スイッチを押しても動作しない、または押していないのに押された状態になることがある。そのため、スイッチを押してもフォグランプが点灯しないなど、各種装置が保安基準の要求を満たさないおそれがある。
改善措置として、全車両のキャブ入出力モジュールのソフトウェアを対策プログラムに書き換えます。不具合は68件報告されていて、事故はありません。対象車の製作期間は、主に令和7年7月〜令和8年5月です。対象の型式・台数の全体は、国交省の発表(リコール届出一覧表)で確認してください。
BRP SPYDER RT LTD ほか(メータパネル)
- 届出日
- 2026年10月23日(令和8年10月23日)
- 届出番号
- 外-4244
- 車名・型式
- BRP「SPYDER RT LTD」「SPYDER RT STS」(NBD)、「SPYDER F3 LTD」(RED)、「SPYDER F3 S」(RDD)
- 対象台数
- 174台(輸入期間 令和7年3月19日〜令和8年9月8日)
- 不具合の内容
- メータパネルの制御プログラムの設計が不適切なため、外部機器と通信しているときに内部異常が起きることがある。そのため、メータパネルの表示が消えて速度計などを確認できなくなる、または方向指示器と非常点滅表示灯が作動しなくなるおそれがある。
改善措置として、全車両のメータパネルの制御プログラムを対策仕様に書き換えます。書き換えの方法は2つで、使用者がOTA(無線通信)で配信される対策プログラムを自分でインストールするか、販売店等に入庫して診断機につないで行います。改善が済んだ車両は、メータパネルに表示される制御プログラムのバージョンで見分けられます。不具合は0件、事故はありません。(国交省の発表)
住友 HA60W-10 ほか アスファルトフィニッシャ(走行用コントローラ)※改善対策
- 届出日
- 2026年10月21日(令和8年10月21日)
- 届出番号
- 改善対策 722
- 車名・型式
- 住友「HA60W-8」(WDR-A60WD)、「HA60W-10」(YDR-A60WE)、HANTA「F60W4」(WDR-F60W4)、「F60W5」(YDR-F60W5)
- 対象台数
- 計1417台(製作期間 平成25年3月6日〜令和8年9月1日)
- 不具合の内容
- アスファルトフィニッシャの走行用コントローラの制御設計が不十分なため、エンジンを始動して最初に走行操作をしたとき、走行用油圧モータがニュートラルに近い状態になることがある。そのため、下り坂で走り出すとエンジンブレーキが効かず、運転者が意図した速度より速く走行するおそれがある。
改善措置として、全車両の走行用コントローラを対策プログラムに書き換えます。住友建機は全使用者を把握しているため、個別訪問で通知します。不具合は5件報告されていて、事故はありません。(国交省の発表)
キャタピラー 902・903 ショベル・ローダ(ファンガード)
- 届出日
- 2026年10月19日(令和8年10月19日)
- 届出番号
- 5892
- 車名・型式
- キャタピラー「902」(YDM-YH2:小型特殊自動車、YDM-YH2L:大型特殊自動車)、「903」(YDM-YH3:小型特殊自動車、YDM-YH3L:大型特殊自動車)
- 対象台数
- 549台(製作期間 令和6年5月13日〜令和7年10月31日)
- 不具合の内容
- ショベル・ローダの原動機で設計検討が不十分だったため、冷却ファンとファンガードのすき間が足りないものがある。そのまま使い続けると、エンジンの振動などで冷却ファンがファンガードに当たって破損し、最悪の場合、ファンの破片でラジエータが傷つき、冷却水が漏れるおそれがある。
改善措置として、全車両のファンガード取付部にスペーサを追加します。改善が済んだ車両には、キャブ後面ガラスの左下か左支柱の下に、実施済みを示すステッカーが貼られます。不具合は16件報告されていて、事故はありません。(国交省の発表)
整備工場・車販店にとっての意味
- ホンダ車の「バッテリ上がり」は、まずリコールを疑う。ステップワゴン、VEZEL、フリード、シビック、オデッセイ、アコードで、バッテリ上がりや始動不良の入庫・ロードサービス依頼があったら、バッテリだけを交換する前に車台番号で対象かどうかを確かめてください。改善措置にはバッテリの点検と交換も含まれています。
- ボディコントロールモジュールを交換した車も確認が要ります。ステップワゴンほかの届出では、交換修理用として出荷された部品が組み付けられた車両も、追跡調査の対象になっています。過去にこのモジュールを交換した車を扱っていれば、確認しておくと確実です。
- C200のエンジン警告灯は、リコールの可能性を先に案内する。アイドル時のエンジン警告灯の点灯やエンストで入庫したC200は、対象かどうかを確かめてから対応を決めると、お客様に余計な費用の負担をかけずに済みます。
- 中古車の仕入れ・販売前に確認する。対象のホンダ車は主に令和6年12月〜令和7年に製作された比較的新しい車で、在庫や下取りに入っている可能性があります。メーカーのリコール検索で未実施なら、納車前に改修を済ませておくべきです。
- トラックのお客様には一言伝えておく。クオンは、フォグランプなどのスイッチが効かない症状が出ることがあります。運送会社のお客様がいれば、ディーラーから案内が届いているか声をかけておくと親切です。
- Spyder、建設機械は該当するお客様がいる場合だけ。Spyderはメータの表示消失や方向指示器が作動しないおそれがあり、改修は販売店等での診断機による書き換えでもできます。住友とキャタピラーの2件は、メーカーが使用者を把握していて直接通知されます。
出典:国土交通省ウェブサイト(リコール情報)および各報道発表資料(BRP SPYDER RT LTD 他(令和8年10月23日)/メルセデス・ベンツ C200 他(令和8年10月22日)/UDトラックス クオン 他(令和8年10月22日)/ホンダ ACCORD(令和8年10月22日)/ホンダ ODYSSEY(令和8年10月22日)/ホンダ ステップワゴン 他(令和8年10月22日)/住友 HA60W-10 他(改善対策・令和8年10月21日)/キャタピラー 902 他(令和8年10月19日))を加工して作成。
リコール対象車の車台番号の範囲には、対象にならない車両が含まれている場合があります。個々の車両が対象かどうかは、販売店・届出者への問い合わせか、メーカー等のホームページの検索画面で確認してください。
関連:前週のリコール届出まとめ/車屋さんのホームページの先生